視神経の病気



網膜がフィルムの役目としたら、視神経はそのフィルムに映った映像を脳の中枢神経に伝えるケーブルのような役目をはたしています。
ここにダメージを受けると正確な情報が脳へ伝わらなくなり、重大な視力障害を起こすだけでなく、1度傷つくと修復ができず、現状以上の視力回復が望めなくなります。
その視神経に起こる病気は炎症が起こる視神経炎と、炎症以外の障害が起こる視神経症とに分けられます。
どちらも原因不明のものが多いのですが、ウイルス性疾患や薬物中毒などと合併して起こるものがあります。


視神経炎の治療は炎症を抑えるために、副腎皮膚ステロイド薬の投与やビタミン剤の処方などが主になります。しかしステロイドなどは副作用が心配されるので、長期使用の場合は注意が必要です。
血管が詰まってしまう虚血性視神経症は、血管拡張剤や血行促進剤などが有効で、これは普段の血圧などに注意を図ることのほうが大切でしょう。

視神経炎

どこに炎症が起きたかによって次のように分類されます。


−球後視神経炎−
目の後ろの部分が炎症するもので、急激に視力が低下していきます。また片目だけに起こりやすく動かすと痛みを感じます。
この炎症は1ヶ月ほどで治まり視力も回復することもありますが、視野の中心が暗くなる中心暗点が残ることが多いようです。
また視神経が壊れるわけではないので、いくつかの改善は見込めますが、完全に治ることは少ないようです。


−視神経乳頭炎−
眼底で網膜に密接している部分が乳頭部になり、ここが炎症を起こすと1〜2日で急激な視力低下が見られます。
発症すると目の痛みだけでなく頭痛も起こり、また失明する可能性が高い病気になっています。

視神経症

視神経症もいくつか種類があり、原因別で分類されています。


−虚血性視神経症−
視神経の血管の流れが悪くなり、視神経が血液不足になるものです。血流が悪くなると視神経に栄養が行き届かなくなるので、視神経の機能が低下してしまいます。
症状は視力の低下と、視野の上半か下半が見えなくなり、糖尿病や高血圧の人に多く起こるようです。


−腫瘍性視神経症−
頭蓋などに腫瘍ができて、その腫瘍の圧迫により視神経に障害をきたすものです。
なかでも神経鞘腫という部分にできる腫瘍では障害が多く起こります。


−遺伝性視神経症−
これは遺伝性による視神経症で、いくつか種類があります。
青年から中年に起こるレーベル病、これは両目が急激な視力低下を招くものです。
10歳未満の少年に起こる優性遺伝性若年性視神経萎縮症、これら視力低下だけでなく色覚の異常も起こります。


−中毒性視神経症−
シンナーやアルコールなどの化学薬品からによる中毒で、視神経に障害が起こります。

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